今回は、「依頼先への発注後の流れ」の詳細を説明していきます。
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請負契約から入居までの全体的な流れを確認しよう
依頼先を確定したらいよいよ契約です。注文住宅を建てるためには、全ての内容に合意をした上で「工事請負契約」を結ぶ必要があり、この契約を交わすことで工事が開始されます。流れを細かく説明していきましょう。工事請負契約とは何か
「工事請負契約」とは
工事の前に、依頼先と施主が書面で交わす契約です。「工事請負契約書」「工事請負契約約款」「見積書」「設計図書」の4種類の書類が交付されます。
計画的な住宅ローンにしよう
次に住宅ローンについて説明します。住宅ローンは、単純に「金利が低ければ良い」というものではありません。金利の低い住宅ローンの多くが「変動型」や「固定期間選択型」など、返済中に金利が変わるタイプです。一方、「全期間固定型」のように、金利は高めですが返済終了まで金利が固定されるタイプもあります。金利の数値だけでなく、タイプも見極めて選ぶことが肝要です。 住宅ローンの種類には複数のパターンがあります。それぞれのポイントは下記のとおりです。
①フラット35
- 最長35年の全期間固定型の代表的なローン
- 銀行のほか、信用金庫や労働金庫、保険会社など多くの金融機関が窓口
- 金利は金融機関ごとに設定されている
- 購入する物件の広さや品質など一定の条件がある
②民間ローン
- 銀行をはじめ信用金庫、労働金庫など民間金融機関の住宅ローン
- 金利タイプは「変動型」と「固定期間選択型」が多い
- 金利は金融機関ごとに設定されている
③財形融資
- 勤務先で財形貯蓄を1年以上行っていて、残高が50万円以上ある人が利用できるローン
- 5年ごとに金利が見直される「5年固定型」
- 申込先は企業によって異なるため、勤務先に確認が必要
家の建築費用は契約~引き渡しまでに4回程度に分けて払うのが一般的です。この支払時期に合わせてローンで借入資金が入ってくるのかどうかも確認すべきポイントです。
また、土地購入時に住宅ローンを申し込みたい場合、所定期間内に家を新築することが条件となります。その際、「工事請負契約書」が必要な場合がありますので、事前に確認しましょう。このとき、設計や見積もりなどを十分検討する時間が取れない可能性があるので注意しましょう。
工事前・建築(建設)中のポイント
工事日程が決まったら、着工前にまずは近隣へのあいさつを行っておきましょう。工事中は車の出入りや騒音などで近隣に迷惑をかけることがありますので、建築会社の担当者に同行してもらい工事日程などを説明しましょう。施主側で1,000円程度の菓子折りなどを持っていくとベターです。工事が始まる直前には、一般的に現地で地縄張りと地鎮祭を行います。地縄張りとは、建物の位置を確認する作業のことです。大切な工程なので、必ず立ち会うようにしましょう。
工事着工後は、たまに現場に足を運んで進捗状況などを確認しましょう。疑問やクレームなど気になることがある場合は、依頼先の担当者や現場監督に確認しましょう。あまりうるさく口出しするのは良くないですが、気づいた点を質問することできちんとした作業を心がけてもらえるでしょう。
注文住宅の完成から入居までに行うこと
工事が終わったら検査に立ち会い、担当者と一緒に建物をチェックしましょう。不具合が見つかった場合は、引き渡し前に修理するのか、入居後の修理とするのかを取り決めます。問題なければ工事完了書に押印し、引き渡しとなります。引越しの日程が決まったら、施工会社が仮設使用していた電気・水道・ガスを施主名義に変更する手続きが必要です。施工会社が代理で行ってくれる場合もあるので、対応を確認しておきましょう。税金や各種制度について知ろう
注文住宅を建てる際には、税金や制度もいくつか関わってきます。契約時
印紙税や登記の際の登録免許税入居後
不動産取得税(一度のみ)、固定資産税・都市計画税(毎年)、不動産取得税は、住宅の場合は軽減措置が受けられるので、手続き方法などを確認しておくと良いでしょう。税金が軽くなる制度は、他にもあります。住宅ローンを借りている場合の「住宅ローン控除」や、頭金を親などから贈与してもらった場合は、贈与税の課税が一定額まで非課税になる特例が受けられる場合があります。制度の内容は毎年変わるので、税務署などで早めに相談しておきましょう。